宇都宮の歯医者さん、桜ケ丘デンタルクリニックです。
今回のテーマは「虫歯とはどんな状態なのか」です。
虫歯自体を知らない人はいませんが、虫歯は具体的にどんな状態を示すのかと言われると難しく感じますね。
「歯が痛い」などの言葉は出てきても、虫歯の説明をするとなると一言で伝えることはできません。
もしかすると、こうした虫歯における知識の曖昧さが、
人によって治療せずに放置する結果を生んでいるのかもしれないですね。
そこで、改めて虫歯とはどんな状態かを知ってもらうため、ここでは虫歯についての説明をしていきます。
虫歯はどんな病気なのかと言えば「酸によって歯が溶かされる病気」です。
では酸はどこから来るのかと言えば、虫歯菌が出すのです。
つまり、虫歯菌によって吐き出される酸で歯が溶かされることが、虫歯になったことを意味します。
虫歯菌は細菌の一種であり、言わば虫歯は細菌の感染によって起こる病気です。
その点では風邪に似た一面も持っており、風邪同様にいかに予防するかがポイントになるのです。
そして、虫歯菌はプラークの中に存在するため、プラークの除去が虫歯の予防に繋がります。
虫歯の嫌なところは歯が痛くなることです。しかし、そもそもなぜ虫歯になると歯が痛むのでしょうか?
まず、本来歯は刺激に対してとても敏感で、例えば熱さや冷たさも刺激となるのです。
最も、実際に熱いものや冷たいものを食べても何ともないように、通常歯は刺激から保護されているのです。
そして、その保護の役割を果たしているのが歯の表面にあるエナメル質です。
しかし、虫歯が進行することで歯に穴があき、エナメル質を突破して奥にある象牙質に達します。
この象牙質には神経が通っているため、象牙質に虫歯菌が侵入することでそれが痛みとなって感じます。
これは上記で説明したことがヒントになっています。
歯が熱いものや冷たいものに敏感にならないのは、エナメル質によって保護されているからです。
しかし、虫歯が象牙質まで進行することで、象牙質はむき出しの状態になってしまいます。
象牙質は刺激に敏感ですし、虫歯の影響によってエナメル質に保護されずむき出しになっています。
このため、熱いものや冷たいものを食べると象牙質がその刺激を直接受けてしまうのです。
つまり、熱いものや冷たいものを食べてしみるのは、虫歯が象牙質まで進行していることを意味します。
虫歯を治すには、虫歯を引き起こしている虫歯菌を除去するしかありません。
しかし一旦虫歯が進行してしまうと、いくら歯磨きしても虫歯菌を退治することはできないのです。
そこで必要になってくるのが歯科医院で行う治療です。
虫歯菌に侵された歯を削り、虫歯菌を退治することで虫歯は治ります。
ただし、削った部分は再度虫歯菌に侵される可能性が高いため、
それを防ぐ意味で消毒などを行った後、詰め物や被せ物で処置します。
基本は毎日の歯磨きですが、これだけでは予防として不充分です。
まず、歯磨きでプラークを除去するにしても、目に見えないプラークを完全に除去するのは難しいからです。
虫歯を徹底予防するなら、毎日の歯磨きに加えて歯科医院で定期検診を受けるのがおすすめです。
口の中をクリーニングすることで歯磨きでは除去できない歯石も落とすことができますし、
毎日の歯磨きの精度を高めるため、「正しい歯磨きの方法」を指導してもらうこともできます。
また、自分では発見できないような初期の虫歯も発見できるため、
仮に虫歯になっても大きな問題に発展する前に治療できるのです。
いかがでしたか?
最後に、「虫歯とはどんな状態なのかについてまとめます。
これら5つのことから、虫歯とはどんな状態なのかが分かります。
溶かされた歯は元には戻らないですし、進行することで熱いものや冷たいものを食べるのも苦になります。
また、治療しない限り虫歯はどんどん進行しますし、やがては神経まで侵して激痛をもたらします。
こうやって虫歯の状態を細かく挙げていくと、虫歯がいかに怖い病気かが分かります。
最も、歯科医院で定期検診を受ける習慣さえ持っていれば、こうした事態に悩まされることはありません。
予防効果が高いのはもちろん、仮に虫歯になっても痛みのない初期段階で発見できて容易に治療可能です。